参加者レポート
河鹿蛙の声を聴きながら 
遠藤 佳弘    
 前日までの暑さが和らいだ高曇りの空のもと、バス2台で化野念仏寺に向かいました。
バスを降り、坂を上って青紅葉をくぐり、門を抜けるとそこは八千体の石仏が並ぶ西院の河原でした。
   無常感漂う雰囲気のお寺で地蔵盆の時期に千灯供養が行われます。竹林が工事中だったのは残念でした。念仏寺を出発後は、3グループに分かれて、清滝トンネル(隧道)を歩きました。少し冒険気分を味わわせてくれる一車線のトンネルは、戦前嵐山と愛宕山を結んでいた愛宕山鉄道のトンネル跡のようです。
  トンネルを抜け愛宕神社の門前町として賑わった嵯峨鳥居本の景観保存地区を進むと赤い一の鳥居が見えてきました。
   鳥居の向こうには、江戸時代創業のかやぶき屋根の茶店。「むしやしない」の看板が目を引きました。
   清滝バス停で体操。ここは、愛宕山鉄道の清滝駅舎があったところ。
   金鈴橋でトイレ休憩。橋を渡ったところに愛宕神社参詣登山道の表示。往復5時間かかるようです。
  だらだら上る月輪寺への路を歩き、途中の分岐点から東海自然歩道に入りました。清滝川沿いを休憩しながら歩き、錦雲渓広場で昼食。
   午後からは河鹿蛙の鳴き声を聴きながら、時折対岸に見える藤の花に足を止め気持ちの良いウォーキング。
   沈下橋の上で記念写真。さらに歩くと川にワイヤーが何本も張られていて何かなと話しをしていると、リーダーから鮎を水鳥から守るためのものだと教えていただきました。
   北山杉の中を抜け、右側に川床を見ながら歩くと日差しが強くなり、終着前には気温表示板に32℃とありさすがに疲れが。
   「女ひとり」で歌われた栂尾高山寺の駐車場から帰路につきました。
   秋に、紅葉狩りで神護寺に来たことはあるのですが、春の清滝川ハイキングも爽快でした。

 

リーダー報告
 ウォーキングの始めは化野念仏寺から。参道から苔庭のある仏舎利塔の傍を抜け奥へ進むと「西院の河原」がある。無数の石仏、石塔が整然と並んで、無機質な乾いた河原の風景にも見える。あだしとははかない、むなしいとの意があるそうで、この地は古来より葬送の地であったとの事。
   今回参加者が多かったため拝観料は歩こう会負担でという太っ腹な決定があり気持ち良く参拝できた。ただ、竹の小径は工事中で見物できなかったのは残念。
   念仏寺から、清滝へは観光バスの通行できないトンネルがあり、3組に分かれ本部役員のサポートを受けながらの徒歩通過となった。狭いトンネル内ではエンジンの大きな音で驚かされる。
   トンネルの先の清滝バス停から、金鈴橋を渡り少し行った先からは川沿いの小径。所どころ、川の氾濫のためか道の流された場所があったりしたが、川の水は澄み川魚のハヤが群れているのが見える。山には清々しい緑の中にヤマボウシや山藤の花が咲き「気持ち良いね」の声もしきり。
   錦雲渓広場で昼食の後、傍の沈下橋で集合写真を撮影、高雄に向かう。途中に手入れが良く真っ直ぐに伸びた杉の美林が目を楽しませてくれた。
   川には白い糸は張ってあり何のためだろうかとの疑問の声も上がったが、鵜を除けるためとの説明書きがあった。
   高雄では檜皮葺きの川床があり、座敷に人影はなかったが、紅葉のシーズンは賑やかなんだろうなと思われる。また、青紅葉にはその良さがあると改めて思わされた。
   今回は折角申込されながらやむを得ず欠席された方が数名あり残念ではあったが、天候と春真っ盛りの自然に恵まれ快適なウォーキングであった。

 


リーダー 上岡 政廣 (山本善登)
サブリーダー 赤枝 みどり 大蔵 千津子 岡村 古都美
行程
河合町プール前⇒千代原口~化野念仏寺~清滝トンネル~清滝バス停~金鈴橋~錦雲渓広場~沈下橋・清滝橋~高山寺前⇒プール前
レポーター 遠藤 佳弘


第278回 ウォーキング 2019年(令和1年)5月12日( 天候
のんびり 清滝川・高尾ハイキング
歩行距離 5.5 Km
参 加 者 66